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国際標準の共同開発

 アジアの国々における情報格差を解消するためには、多様な文化や言語に対応できるシステムの実現等アジア特有の課題を解決していく必要があります。そのため、世界の情報技術の開発者がアジア独自の要求を理解できるように、その要求を国際標準化することが重要です。CICCは関係国と共同でアジア各国独自の要求に基づく、国際標準原案を開発し、その国際提案を進めてきました。
 5年間にわたる文字コードと文字の入出力部分に関わる国際標準化プロジェクトに続いて、文書スタイル情報交換に関わる国際標準化プロジェクトを実施し、アジア地域独自の文書スタイル要求に関する国際標準化を進めてきました。さらに2004年からはOSS(Linux) の国際標準にアジアの要求を反映するための活動を行っています。2005年からはアジアIT標準化フィージビリティスタディ及び標準化体制調査を行いました。このためのワークショップなどをシンガポールやマレーシアで開催しました。

多言語情報処理にかかわる国際規格の共同開発(DocSII)

 アジア地域における情報格差を解消するためには、多文化・多言語システムの実現が必要です。その実現には、世界の情報技術の開発者がアジア独自の要求を理解できるように、その要求を国際標準化することが重要です。CICCは関係国と共同でアジア各国独自の要求に基づく、国際規格提案を開発し、その国際提案を進めてきました。
 5年間にわたる文字コードと文字の入出力部分に係る国際標準化プロジェクトに続いて、CICCは第二段階の多言語情報処理プロジェクトとして、文書スタイル情報交換に係る国際標準化プロジェクトを2002年度に開始しました。このプロジェクトはアジア地域独自の文書スタイル要求を国際標準化することを目的とし、第2回目シンポジウムを2004年タイで開催しました。
同プロジェクトの成果として、アジア諸国の要求を反映した多言語情報処理に関する国際規格3件がISOから発行されました。

多言語情報処理環境技術

 来たるべきネットワーク社会においては、インターネットをはじめとして、ほとんどのコンピュータが世界的規模のネットワークに接続できるようになります。このような世界的ネットワークの時代において電子商取引や文化活動などをグローバルに展開するためには、今までのような単一の言語に個別に対応したコンピュータでは不十分です。
 こうした世界的ネットワークの時代のニーズに応えるためには、全ての言語を配慮したコンピュータによる情報処理、情報交換が可能になる必要があります。これが、私たちの目指す「多言語情報処理環境」です。
この課題に対応して、アジア全ての公式言語のための文字が、国際標準ISO/IEC10646に含まれる様に活動をしてきました。

アジア情報技術標準化フォーラム(AFSIT)

 アジア諸国は多言語・多文字国が多く、情報化を進める上で共通した文化的特質及び課題を有しています。CICCは、経済産業省 産業技術環境局の指導の下、(財)日本規格協会の協力を得て、アジア諸国が情報技術の標準化について意見交換し、理解を深める場としてアジア情報技術標準化フォーラム(AFSIT)を毎年主催してきました。(平成13年度終了)

中国を対象としたISO/IEC JTC1 技術動向セミナー

 中国・北京で、IT標準化技術交流セミナーを開催した。日本と中国のIT標準化技術有識者が一堂に会し、両国のIT標準化技術体制について、紹介し合った他、特に両国で関心が高いOSS、文書交換フォーマット、およびRFID(ICタグ)に的を絞り、中国と日本における、標準化や利用状態また政府施策などの情報交換や議論を行った。日本側18人、中国側41人の出席があった。

国際標準化に関する研修の実施

国際標準化に関する研修の実施(SEISA)

 日本との規格共同開発をより効率的に行ったり、将来、アジア各国が独自で国際標準を提案できるようになるためには、アジア各国の国際標準開発に係る能力向上を行っていくことが必要です。    CICCはアジア各国の標準化関係者などを対象に、国際標準開発に関するセミナを実施しています。 セミナでは、国際標準の重要性、国際標準開発のプロセスや、国際規格開発の議論の実際について理解を深めるとともに国際規格提案の作成実習などを行っています。