事業概要 (DocSII)
本事業は、産業技術研究開発委託費のひとつのテーマである「多言語文書情報交換に関する基準認証研究開発事業」に関し調査研究をおこない成果をとりまとめたものである。財団法人 国際情報化協力センターに設置された「多言語文書情報交換委員会」(小町 祐史委員長)において、関連委員会の検討状況及び海外調査の結果も踏まえつつ、平成17年度までに、目的・目標、実現に向けての方策等を整理するとともに、今後の取組みを提示し、また成果の一部を国際的に提案する計画である。
アジア諸国は書式及び文書に関して歴史が長く、独自性も高い。同時に文化遺産を情報化社会に反映することが強く望まれている。人間が直接目にする部分(ユーザインターフェースレベル)での電子文書は、適切な文書スタイル・レイアウトにより、レンダリングされなければならない。文書交換を行う場合、文書のスタイル・レイアウトを維持する必要がある。スタイル指定と交換は、標準化されたスタイル言語である、DSSLあるいはXSLを利用することで可能となる。ところが、これらの多様な言語を利用した実際のスタイル指定をおこなうには、文化的背景に基づいたスタイルや組版ルールの十分な知識が必要となる。今日の文書作成と交換において、多様な文書スタイル・レイアウトを生成するためにはこれらの知識が欠けている。特に日系企業がアジア諸国に進出する際、マニュアルを作成する場合などにはこの知識が不可欠となる。
本プロジェクトは、アジア諸国の文書スタイルレイアウトに関する規則を収集し、「スタイル指定ライブラリ」を作成する。本ライブラリを使用することにより、スタイル指定言語の詳細や組版規則の詳細を知らなくても、スタイル指定ライブラリモジュールを組み合わせをおこなうことや、プロファイルを利用することにより、簡単に生成できる。ライブラリを作成した後、DocSIIはライブラリをISO/IEC JTC1/SC34へ国際的承認を得るために提案する。国際標準の承認を得たライブラリは世界中の文書利用者に貢献することとなる。
多言語文書スタイル情報交換に関する基準認証研究開発事業:
(財)国際情報化協力センターは、多言語文書スタイル情報交換に関する基準認証研究開発事業をスタートさせた。本事業は、アジア諸国の文書スタイル・レイアウトに関するルールを収集し、スタイル指定ライブラリモジュール組み合わせを行うことや、プロファイルを利用することにより、簡単に生成できる。そして、スタイル指定ライブラリを作成する。(これは、DocSIIと連帯して、スタイル指定言語の専門家が行う。)ライブラリを作成した後、DocSIIはライブラリをISO/IEC JTC1/SC34へ国際的承認を得るために提案する。本事業は、アジア諸国に対し文書スタイルに関する調査を既に行っており、2002年にはラオスとシンガポール、2003年にはタイとモンゴルでの調査を実施した。
主要語:
文書、文書スタイル、レイアウト、システム、ネットワーク、規格、技術、国際、情報、多言語、標準、文化、文字、組版、DTP、スタイル指定、スタイル指定言語、DSSSL、XSL、XSLT、ISO/IEC JTC1/ SC34、W3C